第4回、真昼の池袋-3
駅前についた。
駅の真ん前じゃ人も多すぎるから、少し離れることに
駅前を線路と平行して走っている道がある。
その道沿いを歩いていった。
オシャレな店。行列の出来るラーメン屋。
様々な店がある。そんな店に目もくれず、俺達は歩いた。
視界の先に、赤く踊る三人組。
歌声も聞こえる。
近づくにつれ、その曲がだんだん大きくなる
それをオタ芸で盛り上げるファンらしきオヤジ達。
その異様な光景に思わず立ち止まってしまった。
地下アイドル、ご当地アイドルとでも言うのだろうか
曲の途中にも関わらず、赤いTシャツを着た三人組のうちの1人がチラシと団扇を持ってやって来た。
受け取った団扇には「三姿舞」の文字。
「これ、なんて読むの?サンスガタマイ?」
「さんしまいって読みます。本当の姉妹でやってます」
彼女は笑顔で説明してくれた。
そして、彼女は歌に戻り、パフォーマンスに力をそそいだ。
私達は1曲、2曲と見たところで当初の目的を思い出した。
「俺たちは、アイドルの応援に来たんじゃねぇ、ナンパに来たんだ!!」
自分たちに激を飛ばしやる気を奮い立たせ、移動する事にした。