第5回、花火大会の日-3
女の子の背後にサラリーマン風の男二人組
その少し後ろに女性一人が歩いていて、声がかけづらい
サラリーマン二人組に、「あいつナンパしてるぜ」って思われるのも嫌だし、失敗した所を見られるのも嫌だなぁ。
そう思って、俺はしばらくあとをつけてみることにした。
タイミングを見計らって声をかけよう。
信号に引っかかり、みんな足止めを食らった。
信号が青に変わる。
歩き出した。
サラリーマン風の二人組が先に行く
その後ろにターゲットの女性。
その後ろに一人歩く女性
その後ろに私がいる。
先頭のサラリーマン達とターゲットとの距離は2m弱
ターゲットと、その後ろの女性との距離1m
もうダラダラと歩くのにも疲れた。
勇気を振り絞り声をかけてみることに。
近づくと、耳にイヤホンをしている。
話しかけしずらい。
しかし、躊躇している間もない。
「スイマセン、あのーこれ落としませんでしたか?」
俺は、持っていた自分の携帯をつまむ形で持ち、彼女によく見えるように差し出した。