30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第8回、君がいた夏-3

「じゃあ、3人でジャンケンして、負けた奴が1人で声かけよう。これ強制だからな」


「最初はグー、ジャンケンポイ!」


結果は俺の負け。


「しょうがねぇなぁ、一発目行くか。」
そう言って ターゲットを物色した。


目の前を二人組が通り過ぎた。


「アレ行ってくるわ」
そう言って俺は女の子を追いかけた。


「スイマセーン、良かったら僕とお茶しませんか?」
そう言って、俺は飲みかけのペットボトルのお茶を彼女たちに向けて差し出した。


「え?これ?」
手前側にいた女の子は軽く笑って、つかみはうまくいった感じ。


奥の女の子はというと、完全に無視している。


「うん、飲みかけだけど、これでもいいし、嫌だったら俺の友達も居るから、みんなで軽く飲みにでもいきませんか?」


手前側の女の子はそんなに嫌がってもいなかった。

その時
「みき、行くよ!!」
奥の女の子が突然大きな声でハッキリと言い切った。


そして、こっちを見もせずに、歩いていった。
その後を追うように、手前側の女の子も行ってしまった。


「ダメだった」
俺はみんなの所に戻り、照れ隠しに笑いながら言った


「よく行ったね」
アラシがいつもの感じで飄々と答えた


「次は俺が行きますよ」
カミヤが力強く言いきった。