30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第10回、職務質問ー2

エンジンがかかり、俺たちはバイクにまたがった。



出発しようとギアを1速に入れ、ゆっくりとクラッチを放しながらアクセルを開けた


…スン。


また、止まった。


今度はヒューズは切れていなそうなので、またセルを回し、エンジンをかけた。

キュルルル、ヴォン


さっきよりエンジンを吹かしながら、ゆっくりとクラッチを放した。



…スン。


まただ。


「アラシさん、もう一回降りてもらっていいですか?」


「あぁ、大丈夫か?」

「わかんない。最悪バイクをここに置いて帰るしかないですね。」

俺はエンジンをかけ、慎重にエンジンを吹かしながら、クラッチをゆっくりとはなした。


ヴォーン、ヴォン、ヴォーン。


今度はエンジンが止まることもなく走り出した。


付近を軽く流して、アラシのとこに戻った。

「直ったねえ」
アラシは嬉しそうにそう言って後ろに乗った。


「んじゃ、行きましょう」


ギアを1速に入れ、クラッチを放した。


…スン。


「あれ~。」

「何だよ~」


「アラシさん乗っけると止まっちゃうなぁ。嫌われてんじゃないの?(笑)」


「何だよそれ~」


「しょうがないですね、ここに止めて歩いて行きましょう。アラシさん帰りは、電車になっちゃいますね」


しばらく歩くと、U駅に着いた。