第11回、小岩駅-6
俺は思い切って聞いてみた
「話しかけないで貰えます?疲れてるんで」
口を開いたかと思ったら、嫌悪感をあらわにした態度で答えた。
きつい事をいうなぁ。
これにはさすがにヘコんだ。
続いてアラシは上下白の清楚系の女に的を絞った。
少し後を追いかける。
ドラッグストアに入り、化粧品コーナーで商品を物色している。
「行くわ」
そう言ってアラシが動いた。
「あの、すいません。」
「…」
またシカトだ。
俺も、同じ人に声をかけてみる。
「あの、すいません。」
「…。」
シカト。
この日はもうやめて帰った。