30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第12回、足立花火ー2

「なぁハヤオ、ナンパ師のブログとか見て勉強したんだけどさ、褒めた後ちょっと落とすと良いらしいよ」


前の人について歩きながらアラシは言った。

「ん?褒めて落とすってどうゆうこと?」


「例えば、フリルの付いた服を着てたとするじゃん。
そしたら、
『そのフリルかわいいね、うちのカーテンみたいだよ』とかね」


「トレンチコート着てたら
『そのトレンチコートステキですね、もしかして探偵ですか?』みたいな感じだけどイケるかな?」



「あぁ、なるほどね、良いんじゃないっすか?使っていきましょうよ」

ナンパにおいてこうしたら100%成功するなんてセオリーは無い。
その人それぞれのやり方でやっていくしかない。ましてや俺らには決まったパターンも無いんだから色々なやり方を試して行く必要がある。


明るめの茶パツの2人組が道端に立ててある地図を見ていた。


地図を見終わった後話しかけた。

「こんばんは、迷子なの?」

「いえ、大丈夫です。」


俺らは歩きながら、めぼしい人を探した。


あまりにも歩きすぎたので回りに人が居なくなってしまった。

「アラシさん、戻りましょっか」

「そうだな。」


前から浴衣を着た二人組が歩いてくる。

「浴衣着てるとかわいく見えるよな」
アラシはうれしそうに言った。

「よし、あの二人いきましょう」


俺達は声をかけることにした。


「こんばんは、花火綺麗でしたね。」

「はぁ…」