第15回、柏ー2
おっさん2人は俺達に礼を言い教わった通りに歩き出した。
柏駅には数年前に一度来たことがある。
「凄いね、ハヤオ、知ってるんだ。」
「いや、適当に言っただけです。」
俺は珍来の場所は知らない。
あっちの方にあったらいいのにとおっさん2人の無事を祈る。
アーケードにあるドンキホーテで飲み物を買った。
店から出ると、20代と思わしき女性。
「アラシさん、おれ行きます。」
女性の後を追いかけ、声をかけた。
「こんにちは、暑いですね。」
「…。」
本日一発目はシカトだった。
駅に戻り西口に向かう。
「あれ?あいつさっきもすれ違った。」
「どれ?」
「あれ」
俺は指さしてアラシに教えた。
「あぁ、いたね」
破れた服、モジャモジャの頭
そいつを目で追っていると、子供連れのギャルママが
そいつに話しかけた。
「えっ、逆ナン?」
「子連れで?」
俺達は驚いた。