第15回、柏ー5
あまりに人が多すぎると、人目を気にするし、どの女の子にするか迷ってしまいなかなか動けない。
だが、それでもやるしかない。
「こんにちは、どこ行くんですか?」
俺は地蔵を打開するために声をかけた。
夕方になってきて浴衣を来た人がちらほら見える。
どうやら今日は柏の花火大会のようだ。
駅の東口に行くと、またモジャ頭とすれ違った。
広場の端っこには、珍来の場所を聞いてきたおっさん2人が、缶ビールを飲みながら何やら楽しそうに話している。
チラシを配っているメガネをかけたおじさんを、テレビカメラが撮っている。
「アラシさんあれなんですかね?」
「うーん、よくわかんないなぁ」
「ちょっと聞いてきます。」
俺は早速おじさんに近づいた。
「よろしくお願いします。よろしくお願いします。」
おじさんからチラシを受け取った。
「すみません、これ何ですか?」
「柏市でおやじの活動としていろんなイベントを企画してやっている団体です」