第18回、酔っぱらいにご注意ー2
「ここ目立つね」
アラシが言う。
「そうですね、ちょっと歩きましょうか」
俺たちは歩き出した。
南口を出て左に進むと、地蔵通りがある。
この通りは汚い居酒屋とイヤラシいお店が乱立している素敵な通りだ。
そこを抜けると、キャバクラの呼び込みが大勢立っている。
俺たちが歩いていると、右から左から、つぎからつぎへと客引きがやって来る。
「さあ、お兄さん、今日は、キャバクラの方は?」
それをかわし、高架下に差しかかると、今度は台湾系と中国系マッサージのオバサン達からのお誘い。
「お兄さん、マッサージ、マッサージ」
またそれをかわし北口の宝くじ売り場に戻ってきた。