第18回、酔っぱらいにご注意ー5
まわりよりスローペースで歩く女。
時々ふらつくのは、酔っている証拠。
「アラシさん、あれ酔ってますよ。どうぞ。」
「いや、ハヤオ良いよ」
俺たちは、別に酔っている女を襲おうってことじゃない。
ただ、酔っているとみんなガードが低くなり、知らない人でも話してくれるんだよね。
そんな女性は狙い目だと思う。
「今晩は、大丈夫?」
「はぁい、大丈夫です。」
ゆったりとして、少し呂律のまわってない感じ。
あたりだ。完全に酒飲んでる。
「少しフラフラしてたから、飲んでたの?」
「はい、部長と2人でのんでました。」
AKBの峯岸みなみに似た感じの20代後半の女性だ。
「2人で飲むなんて、仲良いね、会社はこの辺なの?」
「そんな仲良くはないですけどね、会社も近くじゃ無いんですけど。」
「えー、じゃあ、なんで小岩なの?」
「部長の行きつけのお店があるんです」
「へぇ~、そうなんだ、お姉さんは家は小岩なの?」
「市川です。」
「市川?だったら隣じゃん。なんで駅から遠ざかってるの?」