第21回、レイプ魔と俺-1
ゴールデンウィークも終わり、いつもの仕事に追われる中、最初の週末がやってきた。
俺たちは、ホームタウンとも言うべき松戸駅前にいる。
前回ここに来たときには、友達の奥さんらしき人物が男と歩いていた。
あの日以来だ。
そして相方はいつものアラシ。
花見の時は人が多すぎて…と言うのは言い訳に過ぎないが、情けない結果に終わった。
もっともっと、ガンガン声をかけなければいけない。
時間は夜8時をまわったところ。
いつも通り駅の東口、西口を一通り見て回った。
まだ声はかけていない。
東口の出口近くにしゃがんで電話をしてるビジネススーツの女の子がいた。
大学生の就活。もしくは、新入社員であろう。
軽く酔っているらしく、気だるそうに電話をしている。