第22回、足立花火大会2016ー6
「あたしたちもう帰るんで、他にかわいい子いるんで、よそ行った方がいいですよ。」 紺の浴衣が言った。
「え?どこにいるの?そんな人」
「ほら、あそことか、あっちとか」
紺の浴衣は後ろを振り返り適当に指さした。
「いないよ。俺たち誰でも良いわけじゃないからね」
俺は笑いながらツッコんだ。
「いや、でも、もう帰るんで」
もう2人は片付けを終わらせた。
「じゃあ、今度飲みに行こう。連絡先だけでも教えて…。…ダメですね。はい、わかりました。」
一応ダメ元で連絡先を聞こうとしたが、あきらめた。
2人はそのまま人混みの方へ歩いていった。
「アラシさん。お婆ちゃんの浴衣のネタウケなかったですね。」
苦笑いで俺は言った
「そうだな。ちょっとムッとしてたな」
「あ、気付きましたか。去年はウケたんですけどね。
さぁ、次行きましょう。」
俺たちは気持ちを切り替えて、次のターゲットを探した。