第22回、足立花火大会2016ー14
「えぇと、2人はどんな関係なの?凄い仲良いから学生時代からの友達?」
「んーん、違うよ。このブレスレットのゲームで知り合ったの。」
「え?何それ?なんてゲーム?」
「****ってゲーム。歩くとレベルが上がったり、街のオブジェや名所に行くとアイテムもらえたりするの。」
「あぁ、聞いたことある。そうなんだ。」
出会ってからかれこれ2時間はたったであろうか。
「そろそろ帰ろうか。終電もあるし」
眼鏡女が言う。
「どこまで行くの?」
「北千住。」
「ちょっと、これ持って」
眼鏡女がアラシに指示する。
「もうちょっと飲まない?」
アラシが眼鏡女に言う。
「もう、帰らないと間に合わないから。」
眼鏡女はかたくなに帰ろうとした。
荷物をまとめて、ゴミはアラシに持たせて、眼鏡女は歩きだした。
「ほら、あんた達早く行くよ。」
アラシはゴミを片手に眼鏡女と並んで歩いている。
俺はワンピース女と話しながら歩く。
少しヨロけている。
「大丈夫?」
俺はそう言ってワンピース女の、手を握った。