30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第4回、真昼の池袋-4

「俺、道を聞くわ」


おもむろにアラシは言った。


アラシは逃げられたことで、深く傷つき声をかけることに臆病になってしまった。
それを克服するために、女の子に道を聞くというリハビリを考えたのだ(^^)


ここは東口
駅からは少し離れている。


「西口の場所聞くわ」アラシは道を聞くことに燃えていた


ターゲットが来た。


しかし、アラシは話しかけない


ターゲットは行ってしまった。


また次のターゲットがやって来た


すれ違う瞬間 いきなり 「すいません」と話しかけたもんだから、女の子はビックリしたようだ。


一瞬逃げようとして、警戒しながらもアラシのに道を教えてくれたのである。


その様子を見て、俺は、一つ気づいた。


「なんで逃げられたり、キャーって悲鳴上げられるかわかったよ」

「なに?なに?」


「アラシは声かけるのが急過ぎるんじゃないかなぁ?普通にすれ違おうとしてる人がいきなり、『わっ!!』って脅かすようなもんだと思う」


「そう言われると、そうかも知れないね、ちょっと気をつけるわ」

2人は西口に向かった。



空は黒い曇がおおっていて、今にも雨が降り出しそう。


西口の公園でもハワイ祭りをやっていた。


今日は池袋全体でハワイ祭りみたいだ。


ポツポツと 雨粒があたる。私達は濡れる前に駅の地下へ急いだ。 

途中フラダンスのババア連中とすれ違った。

「何だよ、露出しててもババアじゃうれしくないんだよ」
アラシはそう言いながら、私の向こう側をすれ違うババアにタッチした。


ギリギリ痴漢ですよね?(笑)


雨が強く降る前に2人は地下街に入り込んだ。


地下街は人であふれていた。


壁に大きく貼ってある地下の地図を眺めていると、同じように地図を眺めている女性。


俺は話しかけた。


「迷子ですか?」


「いえ、違います」


「奇遇ですね、僕も迷子じゃないんですよ」

女性からの返事はなく、足早に去っていった。


俺達は場所を変えることにした。