2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧
「まぁ、成功っちゃ成功かな?」 アラシが口を開いた。 「成功でしょ。今まで連絡先聞いたことも無いんだし。」 俺は答えた。 「そっか、そうだよね」 「アラシさんあの眼鏡女でもイケる?」 「あー、大丈夫だね。可愛くはないけど、それでもイケると思うよ。ハヤオは…
「速く来な。」 眼鏡女が、また呼んだ。 俺たちは追いついて、四人であるいた。 「あの子嫌がってないかなぁ?」 アラシにちょっかい出されて眼鏡女が不快な思いをしていないか気になったようだ。 「ちょっとゴメンね。」 千住大橋を渡るときワンピース女は俺の手…
女の方も握り返してくる。 「もっと速く歩け-。」 10mほど先を歩いている眼鏡女が後ろを振り返りながら叫んだ。 横のアラシがなだめるように眼鏡女の肩を叩く。そのまま肩を組もうとしているが、眼鏡女に手でふり払われていた。 俺の右肩にワンピース女が頭を…
「えぇと、2人はどんな関係なの?凄い仲良いから学生時代からの友達?」 「んーん、違うよ。このブレスレットのゲームで知り合ったの。」 「え?何それ?なんてゲーム?」 「****ってゲーム。歩くとレベルが上がったり、街のオブジェや名所に行くとアイテムも…
「あれ~。遅いなぁ?トイレ行って迷子になったんじゃない?ちょっと見てくるよ。」 俺はトイレのある方へ向かった。 トイレの前に着いて、鍵がかかっているかチェックする。 1つだけ鍵のかかっているトイレがあり、俺はしばらく待つことにした。 トイレのド…
「浴衣着ないの?」「去年は浴衣着てたけどね。今年は仕事帰りに直接来たから」 「へぇ-、そうなんだ。写真ないの?浴衣の」 「えーと…」 ワンピースはスマホを取り出し去年撮った写真を見せてくれた。 「ぉお、いいじゃん。かわいいね」2人ともおそろいのブレスレッ…
赤いワンピースを着た女と、ボーイッシュで眼鏡をかけた女の2人組だ。 「こんばんは、花火見ました?きれいでしたね。」 アラシが話しかけた。 アラシは眼鏡の正面に、俺はワンピースの正面にしゃがんだ。 「えぇ、はい、あのー、まだ大丈夫ですか?」 赤いワン…
「あぁ、ちょっとおばさんかな。」 「俺らとそんな変わらないんじゃないですか?俺らもおじさんだし。」 「そっか、じゃあどっち行こう?」 「どっちでもいいですよ。」 「なかなか決めらんないなぁ。両方行くのはむりだよね?」 アラシはしぶっているのか中々声をかけ…
もう残っている人もまばら。 ましてや女2人なんてほぼいない。 でかいブルーシートの手前に小さいレジャーシートを敷いた2人組。そこから10mほど川下に行ったところにレジャーシートに座っている2人組。 「アラシさん、どっち行く?」 「どっちがいいかなぁ…
「こんばんは、花火綺麗でしたね」 俺はさっそく話しかける。「え、はぁ」 キレイめの恰好の女が答えた。足元にはワインの空き瓶と、使い捨てのプラスチックのワイングラスが置いてあった。 「ワイン2人で1本空けたんですか?」 「えぇ、まぁ」 そう言いながら2人…
「アラシさん、あれは?」 俺は土手の傾斜にレジャーシートを敷いて話している少し元ヤンぽい30代と思われる2人組を指さした。 「あれかぁ。」 アラシはあまり乗り気じゃない返事をした。 「イマイチですか。じゃあ、端っこまで行って、誰もいなかったらあの2人…
「あたしたちもう帰るんで、他にかわいい子いるんで、よそ行った方がいいですよ。」 紺の浴衣が言った。 「え?どこにいるの?そんな人」 「ほら、あそことか、あっちとか」 紺の浴衣は後ろを振り返り適当に指さした。 「いないよ。俺たち誰でも良いわけじゃないか…
さっきまでレジャーシートに座ってた2人が立ち上がり荷物を片付けはじめた。 「アラシさん、行かなきゃ帰っちゃいますよ。早く早く。」 そう言って俺はせかした。 「わかった!」 アラシは足早に浴衣の2人に向かった。 「こんばんは、花火綺麗でしたね。」 紺の…
「あれはどうですか?」 俺は10m先を指さした。 レジャーシートに腰掛けて話しをしてる浴衣の2人組だ。暗くて顔はハッキリ見えない。 「あれかぁ、若すぎない?」 アラシは言った。 「若くても良いじゃないですか、ダメで元々。若くても若くなくても、凄え不細工…
前回と今回では少しやり方を変えようと2人で相談して決めた。 前回は花火会場から帰る人に声をかけて、お茶や居酒屋に誘うというものだったが、 今回は花火が終わってもなかなか帰らず余韻に浸ってる人達に声をかけることにした。 そっちの方が効率が良さそ…