30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第8回、君がいた夏-11

結局、男たちも追いかけてこなかったので、余計なトラブルにもならず、俺たちはホッと胸をなで下ろした。


そのまま反対側の西口を目指した。
人気のなくなった街を歩く。
夏を感じる蒸し暑さが 体にまとわりついてくる。


セブンイレブンの前でぽっちゃりした3人組を見かけた。

「アラシさん、あれは?」

「アレねぇー」


「いいじゃないですか、行きましょうよ」


カミヤのやる気には脱帽だ。 この頃にはもうアラシのテンションは下がりきって、元気がない。


「こんばんわー」

「お疲れさまでーす」
「花火みました?」


それぞれが、各人に話しかけた。


「今からどこ行くんですか?」


「帰ります。」


そう言って3人はタクシーの停留所で待っている。


「俺たち芸人なんでネタ見てもらっていいですか?」


「いえ、結構です。」

そんな会話をしてるうちにタクシーが来た。ぽっちゃり3人はタクシーに乗っていった。