30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第11回、小岩駅-5

アラシが指さす。


「あの二人いこうよ」



二人組に 声をかける。


「これ落としませんでした?」


俺は手に持っていた求人情報紙を見せながら話し掛けた。


「違います!!」


キッパリとした口調にひるんで、その後の言葉は出てな来なかった



駅に戻り、次にアラシが動いた


紺色のスカート、白いシャツ。黒いカバンを肩からかけた女子大生風。


「あの、すいません。」


「…。」
シカトだ。



今日のアラシはいつもと違う。続けざまに行った。


少しケバい、40代の女。

「あの、すいません。」


「…。」  
シカトだ。



次は俺の番とばかりに、声をかけた。



20代前半、白いスカートにGジャンの彼女。


「あの、すいません、これから一緒に飲みに行きませんか?」


「え!?、いや、いーっス。」女は少し驚いてこたえた。


「え!?いーっス。ってことは、OKってこと?」
わかってはいたが、冗談交じりに俺は聞いた。

「いえいえ、違います。」

そう言って足早にその場を後にした。


次に声をかけたのは、デニムのロングスカートの女


うつむき加減が、大分お疲れのようだ。


「こんばんは、大丈夫ですか?」


「…。」
またシカトだ。


結構シカトする人多いなぁ…。そう思いながらも、

「こんばんは、大丈夫ですか?」
同じ質問を2度繰り返した。

「…。」
シカト


また無視だ


「何がいやですか?何が嫌で無視するんですか?」