30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第12回、足立花火ー3


「あやしい人じゃないからね。 その浴衣かわいい柄だね、うちのばあちゃんが同じようなの着てたよ」

俺はアラシが調べたという、上げて落とす技を早速使ってみた。

「あはは、そうですか。」

ちょっとだけウケた。

「あれ?お姉さん、その指どうしたの?」

二人組のうち一人が指先から第二関節にかけて包帯を巻いている。

「これは、竹細工を造ってるときに切ったんです。」

「竹細工?職人さん?」

「いいえ、違うんです。専門学校で。」

「そうなんだ。そういう学校行ってるんだ凄いね。 二人とも?」

「私は違います。」

「学生?」

「そうです。」

「どっから来たの?」


「地元です。歩いてもうすぐなんで…」

「えーと、この後飲みに行かない?」


「えっ?いや、もう帰るんで。」


そんな話しをしながら、歩く4人。
赤信号に捕まった。


「じゃあ、今度飲みに行こうよ」