30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第4回、真昼の池袋-5

話しかけたら、すぐ改札。 のような場所ではなく、少し歩きながら話しが 出来る通路のような場所がいい。

そんな場所が見つかった。


アラシが2人組を見つけたようだ。


「あれ行こうよ。」


「じゃあアラシ、第一声やって。俺が最初に声かけると居なくなるから」


「そっか、」
アラシはしぶしぶ納得した

女の子達に近づきアラシが第一声をあげた
「スイマセン」


「…。」
シカトだ。


すかさず俺も話しかける
「お疲れさ~ん」


こちらを一瞥した後、真っ直ぐ前を見てそのまま、歩いて行った。


またアラシが2人組を見つけた。


「こんにちは」
アラシが話しかける


俺も後に続く
「お疲れ~す」


返事は返ってこなかった。



元の位置に戻って、ターゲットを探していると、俺の好みの女性が目の前を通り過ぎて行った。


どうする?行くか?でもダメだろうなぁ
ダメもとで行くだけ行ってみるか?


自問自答の答えは出た。


「お疲れさま~」


女性はこちらを見た。しかし返事が返って来ることはなかった。


一度こっちを見たと言うことは、俺の見た目を確認したんだよな?

つまり、俺のルックスがダメだったってことか。


つらい現実が突き刺さる。


もう、そろそろ帰る時間だ。


「つぎで最後にしましょう」
俺は言った


「あれ行こう」
アラシは指差す。


今度は俺が声をかける

「スイマセーン、買い物ですか?」


「…。」


この日のナンパも成果を残せずに終わった。


改札を通りホームへ上がると、大粒の雨が滝のように降っていた。