第5回、花火大会の日-1
夏の話し。
その日は近くで花火大会があった。
浴衣美人、子連れママ、女だけのグループ。そんな魅力的な女達がたくさんいる。
より取り見取り、入れ食い状態。
そう思ったのは俺だけではあるまい。
そして俺は、ある一つの仮説にたどり着いた。
それは、りんごが落ちるのを見て引力の存在をひらめいたニュートンのように。
難題を出され、とんちをひらめいた一休さんのように。
俺も浴衣のギャルを見てひらめいた。
祭りの後、花火の後はテンションが上がり、普段よりナンパの成功率もあがるのではないか?
さらに、軽く酒も入っていれば言うことなし。
はたしてこの仮説は正しいのだろうか?
検証するしかない。
「ガリレオ」の湯川教授ならこう言うだろう。
「実におもしろい。」
女の子だけで花火を見に来ていたのも多かった。
これは、行くしかない!!
俺の中のリトルハヤオは言った。検証すべきであると。
俺は急遽、相方のアラシに電話した。
「アラシさん実は、…と言うわけなんです。今から出てこれませんか?」
俺は事情を説明した。
「わかったよ、今から行くよ」
アラシは二つ返事でやってきた。