第8回、君がいた夏-5
そして俺たち3人は駅の反対側、西口に向かった。
西口も花火帰りの人で溢れていた
あまりに人が多すぎて、俺たちはナンパするのに難色をしめした。
「少し歩いてみるか。」
アラシそう言うと、駅を背に左に歩いていく。
セブンイレブンが角にある交差点、反対側にはカラオケボックスが建っている。
その信号を渡り、歩いていくと、前から二人組の女の子が歩いてきた。
まずカミヤが声をかける。
「こんばんわ、花火見ました?」
次いでアラシが行く
「俺たち花火見れなかったんですよ、花火きれいでした?」
最後に俺が粘る
「これからどこか行くんですか?俺たちと飲みにでも行きません?」
女の子達は、「ごめんなさい」、「すいません」、「帰ります」
との受け答え。無視はしないが、やんわり断る感じ。
俺たちは女の子達にサヨナラを言い、別のターゲットを探し歩いた。