30代中年おじさんのナンパのススメ

ナンパして、人生をバラ色に変えちゃおう

第9回、北千住-1

残暑の残る秋の頃。俺とアラシは、北千住駅にやってきた。 時間は夜の8時。相も変わらず、人は多い。アンケートお願いします、と言って声をかけまくっている人達は、その日も精力的に活動していた。 駅前の広場では、駆け出しの路上パフォーマーが人を集め…

第8回、君がいた夏-14

「今日何回か声かけて、一番手応え感じたのどれ?」 俺は聞いてみた。 「うーん、やっぱ浴衣着てキャリーバック引っ張ってた3人組かなぁ」 「あー、そうだよね。今まで足止めて話せたことないもんね。」 「あれをもっと粘ればよかったのかも。」 アラシはし…

第8回、君がいた夏-13

俺たちは西口に移動した。 二人組の女性を見かけた。ひとりは水色の浴衣を着ていて、もうひとりは、浴衣ではなく、黒い服を着ていた。 もう時間も遅いし、これで最後にしようと、カミヤとアラシが行った。 「こんばんわ、花火見ました?」 カミヤが声をかけ…

第8回、君がいた夏-12

あの 「助けてー」と叫ばれてから時間も大分経過した。 俺たちは また東口に向かった。 街灯がまばらな薄暗い通り。ガードレールに腰掛けた20代後半の2人がいる。ひとりは可愛いが、もう一人はブサイク。 例えるなら、オアシズの大久保さんを少し崩した感じ…

第8回、君がいた夏-11

結局、男たちも追いかけてこなかったので、余計なトラブルにもならず、俺たちはホッと胸をなで下ろした。 そのまま反対側の西口を目指した。 人気のなくなった街を歩く。 夏を感じる蒸し暑さが 体にまとわりついてくる。 セブンイレブンの前でぽっちゃりした…

第8回、君がいた夏-10

今度は駅の東口に行った。 もう花火が終わってからだいぶ時間がたっている。 人もまばらになった。 浴衣を着た20歳前後の女の子2人。 二人とも大きなぬいぐるみを両手で抱えていた。ゲームセンターにでも寄って来たんだろうか? 俺とカミヤが声をかける。ア…

第8回、君がいた夏-9

駅前に居ても、改札に向かって帰る人しか見当たらない。 ここにいても、何も起こらないだろう。 そこで俺たちは、また歩きながら捜すことにした。 西口周辺を捜すと 3人組の女の子がいた。 女性にしては大柄な170㎝ぐらいのワンピースを着た女の子。 小柄で…

第8回、君がいた夏-8

俺たちは、歩くのも疲れたし、駅前で座って、話しでもしながらターゲットを物色しようということになった。 「なぁ、アラシさん、R25ってフリーペーパーあるじゃん、そこに載ってたんだけど、一度『YES』って言わせるとナンパの成功率が上がるんだって」 …

第8回、君がいた夏-7

しばらく歩くとファミレスがあった。 その駐車場の入り口の花壇に腰をかけてパピコを食っていた2人組のギャルがいた。 「ちょっとギャルっぽいのに声かけるの抵抗があるなぁ」 アラシは眉をしかめながら言った。 「じゃ俺いきますよ」 カミヤは威勢良くそう…

第8回、君がいた夏-6

俺たちは、浴衣を着てキャリーバッグを引いた3人組とすれ違った。 「こんばんわ、花火見ました?」 カミヤが声をかける。 俺とアラシも続く。 「これからどこか行くんですか?」 女の子達は、足を止めて、俺たちの話しを聞いていた 「もう帰ります」 女の子…

第8回、君がいた夏-5

そして俺たち3人は駅の反対側、西口に向かった。 西口も花火帰りの人で溢れていた あまりに人が多すぎて、俺たちはナンパするのに難色をしめした。 「少し歩いてみるか。」 アラシそう言うと、駅を背に左に歩いていく。 セブンイレブンが角にある交差点、反…

第8回、君がいた夏-4

「なんて声かけよーかなー」 カミヤはそんなことを言いながら俺らと談笑する。 わりとリラックスしてきたみたいだ。 浴衣を着た二人組に声をかける。 「あのー、僕、暗いところ怖いんで、一緒に帰ってもらっていいですか?」 カミヤは、怯えた子羊のように話…

第8回、君がいた夏-3

「じゃあ、3人でジャンケンして、負けた奴が1人で声かけよう。これ強制だからな」 「最初はグー、ジャンケンポイ!」 結果は俺の負け。 「しょうがねぇなぁ、一発目行くか。」 そう言って ターゲットを物色した。 目の前を二人組が通り過ぎた。 「アレ行っ…

第8回、君がいた夏-2

仕事が終わり、花火会場に着いてみると、花火はもう終わっていた。 花火は見れなかったが、そんなことは俺たちには、どうでもいいことだった。 夜はまだ、これからだ。 3人は帰路につく人の波に逆らって行った。 「すごい人だなぁ」 アラシが言った。 「こ…

第8回、君がいた夏-1

まだ8月のころの話し。 祭りの後や、花火大会の後は、 テンションが上がって ナンパの成功率が上がるのでは? とは以前のブログに書いたことだ。 そして今回も花火大会の後を狙って行ってきた。 今回のメンバーは、私と、いつもおなじみのアラシさん、それ…

第7回、リベンジ-8

私達は顔を見合わせ、唖然とした表情で話しをした。 「驚いたな」 アラシがつぶやく。 「えぇ、友達にも何も言わずに去っていったよ。そうゆうもんなんですか?」 「あれは、友達より、自分が大事で、いざとなったら、友達を犠牲にしても自分だけは助かろう…

第7回、リベンジ-8

駅前には、私達のような素人ナンパ氏の2人組みがいた。 歳は20代後半~30代前半といったところだろう。 少しアルコールが入っている感じがする。 1人が2人組の女を指差し、2人でつま先から頭のてっぺんまで目でナメるように眺めたあと 「若過ぎじゃね?…

第7回、リベンジ-7

そしてまたアラシと駅前でターゲットを探していると、外国人の2人組が楽しそうに、はしゃいでいた。 「オネエサン、飲ミニ行コウヨ。」 イラン人っぽい男が、歩いている女性に、そう言ったのが聞こえてきた。 もちろんシカトされている。 しかしメゲないイ…

第7回、リベンジ-6

「アラシさん、行ってきましたよ。思った通りいい人でした(笑)」 「えっ!?行ってたの?」 驚いた様子で言った。 「アンケートとってる人達を調べてるって言ったら、探偵だと思ったみたいで、悪い人達だったら捕まえて、、って言われましたよ。」 「俺から見…

第7回、リベンジ-5

「えーと、基本的には質問に4択で答える感じで、あと職業、家族構成、年齢、を聞かれました。」 「そうですか。職業って学生じゃないんですか?」 「いいえ、働いてます。そして、言葉がたくさん書いてある中から、興味のあるものを選ばされて、一番大切だ…

第7回、リベンジ-4

女の子はアンケートの人から解放されたようだ。 女の子は改札に向かうエスカレーターに乗っていた、 急いで後を追いかけ、声をかけた。 あの、すいません今アンケートに答えてましたよね。少し聞きたいことがあるんで、少しだけいいですか?」 「はぁ、何で…

第7回、リベンジ-3

飲み屋街から少し離れた道にも、客引きが立っていた。 男1人、女2人。 「どおですか?今なら無料体験やってますよー」 俺は客引きの目の前を通り過ぎると、アラシに言った。 「無料体験ですって、ちょっと行ってみます?」 「そうだね、ちょっと話し聞いて…

第7回、リベンジ-2

駅前の広場で、どの娘に声をかけようかと、アラシと話しながら目の前を通り過ぎる女の子を眺めていた。 今日は、ストリートミュージシャンは居なく、ただ人の歩く音、街の喧騒が周囲を包んでいる。 「あの二人組に行ってみようか」 アラシが言った。 どちら…

第7回、リベンジ-1

前回は1人でナンパにチャレンジしたが、不甲斐ない結果に終わってしまった。 そのことで、少しはあった自信は崩れ去ってしまったのだ。 だが、今回は 相方のアラシも一緒である。 駅は、前回同様KS駅。 相変わらず、人は多い。 「ホントだ、結構人いるね…

第6回、独りぼっち-6

そして、俺は駅に戻った。 1人に声をかけはしたが、勢いはつかず相変わらずの地蔵状態。 地蔵とは、ナンパしようと思ってはいるが、声をかけることが出来ず、地蔵のように固まっている状態である。 地蔵になるには、「どうせ声をかけてもダメだ」、「シカト…

第6回、独りぼっち-5

「大丈夫ですか?」 「…」 返事がない。彼女は目をつぶっていて、俺に気づいていないようだ。 意を決してもう一度聞いてみた。 「あのー、大丈夫ですか?」 「…。」 相変わらず、目をつぶっている。さっきより大きな声で話しかけたので、聞こえていないはず…

第6回、独りぼっち-4

駅前には、フラフラと歩いてるいる女の子、その女の子を支えるように友達らしき女の子がいた。 酔っている人ならシカトされることも少ないから声がかけやすい。だが、2人組に声をかける勇気がない 1人ずつバラけたところで声をかけよう。 しかし、2人は駅…

第6回、独りぼっち-3

別の場所ではチェロを弾いている 外国人がいた。 その周りに数人の人だかり。皆それぞれに聞き入っている。 俺はそこから少し離れた場所で壁に寄りかかりながら、目の前通り過ぎる人を眺めていた。 何もしないまま3時間がたとうとしている。 しばらくしたら…

第6回、独りぼっち-3

別の場所ではチェロを弾いている 外国人がいた。 その周りに数人の人だかり。皆それぞれに聞き入っている。 俺はそこから少し離れた場所で壁に寄りかかりながら、目の前通り過ぎる人を眺めていた。 何もしないまま3時間がたとうとしている。 しばらくしたら…

第6回、独りぼっち-2

アラシと2人の時はすんなり声をかけることが出来るのに、1人だと何もできないのか…。 今までのナンパでは、アラシより、俺の方が積極的に声をかけている。 2人で声をかけるときも、アラシより、俺が積極的に話しかけていた。 アラシは俺がいないとナンパ…